先日、次期総裁候補といわれている女性議員が、相互関税が発表されても政府が動かないことを批判していたが、以前どこかの番組でトランプ政権になぜ大臣を送って交渉しないのかと批判を繰り返していたコメンテーターと同様の意見のようだが、果たしてそれでいいのか。トランプの言動一つ一つに反応して動き回って、例えば相互関税の発表前に交渉に行って、その結果24%の関税がそのまま発表されたら次の交渉ができるのか。また、お前だけ抜け駆けするのかと世界中の国から批判を浴びてもいいのか。
もうアメリカは「世界の警察」であることを放棄した国だということを忘れてはいけない。EUやカナダのようにすぐに関税戦争をふっかける国もあれば、イギリスのように10%ならまあいいかなどと表面的にはなにもしない国があるが、ここはアメリカとの貿易を他国でどれだけまかなえるか、それぞれの国で交渉するのが先決ではないのか。そのためには中国に目をむけて何が悪い。
韓国では大統領が罷免されたが、トランプは犯罪者であるにも関わらず大統領に選ばれ、さらに罰則は課せられないという法治国家としての体裁も失ったアメリカを、まだ神のように信奉しているコメンテーターも程度が疑われる。日本はのらりくらりとやっていくのが常套手段ではなかったのか。マスクを解任するのも数カ月以内と自分の失敗を隠すために期間を置いているが、実質はもう政権から切り離しているはずだ。トランプを過大評価しないことだ。じっくりとアメリカ経済の崩壊を見守るのが今、日本がすべきことではないのか。